最近、脳科学における記憶のメカニズムについて興味深い一説に触れました。それは「私たちの記憶とは、繰り返されたもののみが刻まれる」という事実です。
ふと頭をよぎったのは、習慣化の分析でよく耳にする「ヘップの法則(Hebb’s rule)」でした。「ニューロンの結合は、繰り返し発火することで強まる」。つまり、良い習慣も悪い習慣も、価値の有無に関係なく、ただ繰り返されたものだけが脳の回路として定着するということです。
この科学的な事実を噛みしめていた時、ふと、私がこれまで大切にしてきたクライアント様との関係性に思いが至りました。

1. 「直接会う」というアナログな繰り返し
今のデジタル時代、AIが台頭し、リモートで完結する仕事が増えています。しかし、私は可能な限りクライアント様と直接やりとりできる機会を積極的に作ってきました。
なぜ、そこまで手間をかけるのか。 今となっては、その理由がはっきりと分かります。それは「繰り返し会うという行為そのものが、信頼の回路を脳に刻むから」です。
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画面越しでは伝わらない熱量: 直接お会いして交わす言葉、表情、その場の空気感。これらを共有する回数を重ねることは、まさにクライアント様と私の間に「強固な記憶の回路」を構築する作業そのものでした。
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積み重ねた時間の価値: デジタルツールは便利ですが、信頼という「記憶」を刻むには、やはり肉体を使ったリアルな接触が最強のスパイスになるのです。
2. 一発逆転はない。しかし、継続は確信に変わる
仕事においても、習慣と同じです。「一回だけ」の成功で全てが完成することはありません。ましてや、世間で噂されるような一発逆転も、この泥臭い現場仕事においては存在しません。
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コツコツの果てにあるもの: 1回目の挨拶から始まり、何十回、何百回と積み重ねた「顔を合わせる」「言葉を交わす」「丁寧に応える」という繰り返し。これが今の継続的なお取引という、かけがえのない結果を生み出しています。
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自信という名の財産: 繰り返してきたという事実は、嘘をつきません。「あれだけやってきた」という記憶の積み重ねが、何にも代えがたい「自信」となって、次の一歩を支えてくれます。
3. 私たちは「繰り返したもの」でできている
ヘップの法則は、冷徹なまでに「繰り返されたものが残る」と教えてくれます。これは、これからのAI時代においても変わらない「人間関係の鉄則」ではないでしょうか。
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信頼の習慣化: AIは情報を処理しますが、信頼関係を「習慣化」するのは人間の仕事です。
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街との関係も同じ: 明石・神戸の坂道を歩き続け、街の鼓動を聴き、そこに住む人と顔を合わせる。その繰り返しが、私という人間をこの街の一部として定着させてくれています。
【まとめのメッセージ】
「積み重ねた記憶の回路が、未来の扉を叩く」
私は信じています。成功への近道などない。あるのは、自分が何を繰り返してきたかという、記憶の集積だけであると。
たとえ小さな一歩でも、誠実なやりとりを繰り返せば、それは必ずクライアント様との絆として脳に、そして心に刻まれる。だからこそ、私は今日もまた、直接お会いする機会を大切にし、自分という人間の価値をコツコツと刻み込んでいきます。
「これがいい!」
積み重ねた記憶の回路を信じて。今日もまた、大切な人たちのもとへ、確かな一歩を刻みに行ってきます!
2026年5月23日〈69〉

